「ザ・リング（ハリウッド版）」

■観賞/DVD
■面白度/★★
■サマラ度/★★



比較すればキリがないと分かっていても日本版と比べてしまうのは止むをえず…違うんだよー、サマラが悪とかそういうんじゃないんだよー（もどかしい）と思ってしまった…（がっくり）
まず、普通にホラー映画でした。なんで、正直全く怖くなくて、スルスル～と観れてしまいましたですよ。呪いのビデオの内容や全体的に青と黒基調の沈んだ映像は、オリジナルに勝るとも劣らない雰囲気をかもし出していたのですけど。

とらえ方の違いは無論あると思いますが、この微妙なズレはもうちょっと根が深い部分にある気がしないでもないです。

呪いだななんだのつーもの自体が仏教的な感覚なんじゃなかろうかと。仏教に失礼かもしれませんが（汗）
日本人にキリスト教の思想が理解に難しいのと同様、欧米の方々には仏教思想も理解困難なものではないかと思わされました。因果応報とか業とか…確かに分かり辛いし、それでは向こう受けしないだろうから仕方ないのかもしれませんが。

だからなのか、サマラの扱いは相当疑問に感じられました。
こういう言い方もなんですが、同情の余地は作っちゃいけなかった。

サマラには少なからず同情できる部分があり、尚且つ、彼女自身が求めているものは明確だったので、いわば分かりやすい悪（霊）にレベルが落ちているように思えました。可哀想な境遇から怨霊へ、というパターンではちと安っぽくなってしまうというか。
分かりやすいつーことは目的のものさえ与えてやれば成仏してくれるかも？という余裕があるってことなんで、それでは正直面白くない訳です（＝怖くない）

貞子の場合は無差別、且つ、無目的。目的がないってのは言いすぎかもしれませんが、呪いの矛先が一つところに向いていないという意味では無目的に等しいかと。
どうにかしようと思って、どうにかできるものではなかったから怖かったんです。要するに、みーんな死んじゃえ★っていう悪意だったように感じられるし。
貞子の呪いはもっと根が深くて救いようのないものだと思うので、同情できるようなシチュエーションを付け加えても仕方ないんですよ…だから、サマラもそん位でなきゃ、怖いとは感じない。

映像や雰囲気はすごくよかっただけに残念です。
でも、今まで日本→針森に逆輸入した映画の中ではまだまともな出来なのではないでしょうか…原作を重視しているのは伝わってきましたし。キャスティングもあまりブレてなくてよかった。

躍りませんか（要・英訳）なんてサラリーマンが弁護士に華麗なる転身ですよ、こんちくしょう（涙）
あれはサラリーメーンだから良いんだっつのーに、この…っ！！（壁に蹴り）